コミカルなパブリックイメージをほぼ排除したクールな楽曲で、ハイスピードなアシッドハウスサウンドにのせて、意味深な様な意味の無い様な抽象的な歌詞を投げやりに歌う石野卓球のヴォーカルが強烈。
効果音を挟んでほぼノンストップで始まる2曲目の「SHAME」は、BPMはそのままだがくすんだエレピやド派手なシンセ等、より下世話度の増したハウスサウンドにのせて、ピエール瀧の無意味ラップが光る。
「出発進行、浪漫飛行」「すべての者にハラキリを、すみれの花にカマキリを」などとナンセンスにまくしたてる様子は、「SHAMEFUL」の卓球のクールさとは好対照で、各々の個性が存分に発揮されている。
2曲のBPMは同一なので、効果音の切れ目を音源編集ソフトで完全にノンストップに繋いで一気に聴くのがおすすめだ。
全編で聴こえるアナログシンセのブリープ音は非常に刺激的だが、20年以上前のオールドスクールなスタイルそのものとも言え、好みと評価は聴く者によりはっきりと分かれるだろうが、このスタイルにも大きな普遍性があると確信出来る完成度の高い名曲と言える。
折しもこの春は「SHAMEFUL」の発売以外にも、CutemenとVenus Peterのツーマンライブが発表されたり、My Bloody Valentineのシングル編集盤がリリースされたり(日本盤は5月30日発売)と、80年代後半から90年代前半の音楽を見直す機会が相次ぎ、その躁的かつニヒルなムードに、呆れたり、ノスタルジーを感じたり、リアルな熱さを感じたりと、めまぐるしい感情を呼び起こさせられる。
60年代70年代の音楽をファンダメンタルに崇める年長音楽ファンの気持も理解出来そうになる、自分にしっくりくるスタイルを再認識させられた古臭くも新鮮な名曲だ。
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